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持ち物

「何でも持ち物はぴかぴかにするのよ」
そう、デートに出かける前に必ず母に言われていた私。
それ以来、デートの時には何から何まで磨き上げる癖がついてしまいました。
小さなポーチ1つとってもデートの予定にあわせて綺麗に選択をしました。
靴も・バッグも・ピアスも。
旅行先でも何もかもを磨いてから眠りに就く私に
彼は
「珍しい」
そういって面白そうに私を見ていました。
「好きな人と会うときは何でもぴかぴかにしなくちゃいけないんだよ」
そんな話をしながら。
磨く時間出会い探しはここからがあるという幸せ。
恋人がいるからこそ与えられた時間だった。
そう痛感したのは彼との別れの後でした。
私は、何を綺麗にしようとも思えなくなり
部屋も散らかっていて、今までぴかぴかだったポーチや靴も
どんどん汚れていきました。
「綺麗にしなきゃなあ」とぼんやりとそれらを見ながら
「心が曇ると、こういう身の回りのものも曇っていくのかな」
なんて考えたりして。
暫くは何もしたくなくて、ただ頭の重い日々を過ごしていたのですが
やっと「綺麗にしよう」
そう思えた頃、少しだけ彼との現実を受け止められた気がしています。
本当に好きな人の前で綺麗にありたいと願うことは
自分自身の身なりだけではなく、全ての持ち物において綺麗でありたいと思い、それらを丁寧に扱うこなのかもしれないですね。

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